ヨルダン・ハシミテ王国。中東・西アジアに位置する小さな国。ペトラ遺跡や死海は有名だけど、まだまだ日本に知られていない観光地・アクティビティがあるんです。ヨルダン凄いです!かなり面白いです! 「アラビアのロレンスの世界♪月の谷ワディラムで砂漠の中のベドウィン風テントに宿泊 世界遺産ペトラ遺跡と死海で浮遊体験♪全食事付 ヨルダン7日間」ツアーのはずだったのですが・・・道連れのアラブ人ドライバーさんが優しいのをいいことに、ワガママ言い倒して駆け巡った女一人旅ヨルダン滞在5日間。この自由自在なアレンジは果たしてツアーと言えるのか!? 古くて新しいヨルダンの魅力を稚拙な文と写真でご紹介します。
ヨルダン観光のドル箱、世界遺産のペトラ遺跡。攻略のカギはズバリ「早起き」。
STWさんからいただいたMAP片手に充分一人でも周れます。ハッキリ言って英語に堪能じゃなければ英語ガイドは必要なし。広くて疲れる遺跡歩きで、耳に聞き慣れない英語は余計に疲れる。入場料にガイド料は込み、でもチップJD10は別でかかります。ガイドをつけなきゃこのJD10は後々もっと有効なことに使えるんですよ~
朝入場すればエルハズネ(写真左)にプラスして天空の絶景エドディル(写真右)まで、まだ涼しいうちにたどり着けます。ふもとのレストランからエドディルまでの山道は健脚な人でも1時間、運動不足の私は1時間半以上かかりました。1000段超える階段を登る体力に自信のない人はふもとでJD10払ってロバ雇ってください。頂上まであと7分の地点(写真中央のカフェの近く)まで連れて行ってくれます。英語ガイドをつけなかったお金が、ここで生きてくるんですねー(笑) 私もロバに乗ればよかったと、途中何度も後悔しました。
写真左 エルハズネ
写真中央 峠のカフェ
写真右 エドディル
夜はドライバーさんと、ホテル近くのハマム(トルコ式サウナ)に。疲れた体に水量のないホテルのシャワーがすごいストレスだったので、スチームサウナとマッサージとお湯ジャンジャンのシャワーで生き返りました。
ペトラを後にして月の谷ワディ・ラムで午前中に4WDジープツアーの予定。が、ラマダン中でジープの運転手さんが夕方からじゃないと仕事しないらしく、急遽4WDジープはサンセットツアーに切り替え。日焼けしなくてすむのでラッキー♪
ワディ・ラムと、紅海のリゾート地アカバ(写真右)とは実はかなり近い。「早くにワディ・ラムに着いても夕方までやることないし、オプションでアカバまでドライブしませんか?」ドライバーさんのセールストークにまんまとはまって快諾。
ペトラから2時間でエメラルドグリーンの輝く海へ到着。紅海の対岸にはエジプトの山々やイスラエルの町並みが(写真左)!透きとおった海ではダイビング、シュノーケリング、グラスボート、パラセイリングなどマリンアクティビティも充実。水族館もあるんです。
私は残念ながらショートドライブで寄っただけ、もう1泊できるなら絶対アカバに泊まりたかった・・・ ワディ・ラムに夕方入りすれば、充分アカバの海で遊ぶ時間があったのに。車でたった1時間の距離ですよー、海は死海より絶対こっちでしょ~って感じでした。
写真左:アカバ
写真中央:紅海
ワディ・ラムに行く前にドライバーさんへ希望を出したのは「気球に乗りたい」「ラクダに乗ってサンセットかサンライズツアーに行きたい」この2つでした。
サンセットは4WDジープで行くことになり、ラクダは翌朝のサンライズツアーに。気球は予約電話を入れるとその日は飛ばないというがっかりした答え。ところがこの気球会社が他のアクティビティをやってることがわかりました。それは「エアーカイト」。 はぁ?なにそれ。
ドライバーさんの説明ではなんだかさっぱりわからず、絵に描いてもらって初めてエンジンつきのハンググライダーのようなものと、いうことが判明。「気球と同じ値段でもっと楽しいよ、気球は横に移動するだけ、これは自由に空を飛び周れるし、途中からはエンジンを切って凧のようにフライングするんだ。キャンプから飛び立ってキャンプに戻って来られるから、ラクダの後で時間的にも大丈夫!」
ドライバーさん物凄いぞ、セールストークが。そ、そこまでお膳立ていただけるなら乗ります・・・はい。一抹の不安を感じながらも了承。
写真左 エアカイトってどんなもんでしょうね~?
写真右 空からキャンプもこんな感じで見えるのかな~?
午後2時にワディ・ラムに到着。
美味しいランチの後は午後5時までほんとにやることなくて・・・。他のお客さんはどうやら夕方に到着する様子。この時間使って紅海で遊びたかったなー。自分のテントは暑すぎて入れないので、ダイニングテントのソファーでドライバーさんと横になって3時間ずっと寝てました。
夕方5時になってベドウィンの運転手さん(写真左ハンサム!)と2人だけの4WDサンセットツアーへ出発。映画「アラビアのロレンス」そのまんまのダイナミックな風景(写真中央、右)!月の谷と言われるワディ・ラムをジープで駆け抜け、見所満載。でもいちばん感動したのは、枯れ枝を集めて火を起こし焼いてくれたチーズサンドと熱いジンジャーティー。砂漠に沈む夕日とベドウィンの優しいおもてなしの心遣い。胸がいっぱいになりました・・・
写真左:4WDの運転手
写真中央:アラビアのロレンス
写真右:きのこ岩
早朝5時半ラクダに乗ってサンライズツアーへ出発。隣町から小柄なベドウィンのおじさんがおとなしい優しいラクダをキャンプまで引いてきてくれました。乗ってみるとこれがけっこう快適。1時間のツアーと聞いてビビッたんですが、鞍代わりの敷物を何枚も重ねてくれているのでお尻が痛くない。ゆっくりゆっくり行くから大丈夫とおじさんニコニコ。
まだあたりは真っ暗。30分ほどテクテクとお散歩してると空が白み始めてラクダを下りてブレイク。売れっ子だというこの優しいラクダをとても可愛がっているおじさん。本来ラクダは気性が激しく乗りなれない人を背中から振り落とすらしいのです。よく躾けるにはいっぱいの愛情だそう。
朝6時10分、日の出です(写真左)!ファンタジック!!!朝日の中をキャンプへ戻っていく途中、周りの景色が黄金色に染まります(写真右ラクダの背中から撮影)。これも素敵な思い出になりました。
ラクダツアーから戻ってまもなく、エンジン音と共にエアーカイトがキャンプに飛来しました!(写真左)
思ったより小さいぞ。どうみてもハンググライダーにスーパーカブのエンジンつけちゃった的な簡素な作り。こんなもんで大丈夫なのかなぁ。ていうか、これ、私ホントに乗るの!?ええーっ!
・・・雄叫びと共に空飛んじゃいました。が、まったく揺れないんです。快適!さすが凧。渓谷を自由自在に飛び回ってすごい迫力で月の谷の絶景が迫ってきます(写真中央)。最上空でエンジンを切ってフンワリ、フワリ、風の力だけで降下。これがもう、たまらない浮遊感!お天気も最高で、たっぷり1時間朝の空中散歩。気持ちい~い!
これはもう絶対おススメです。ここじゃなきゃ体験できない面白さ。空から眺めるワディ・ラムはまた格別な味わい。砂漠と谷だけと思っていた地には、バナナやなつめやトマトを栽培する緑豊かなプランテーションもあったのです(写真右)。その対比が美しくて、見とれてしまいました・・・
アクティビティてんこ盛りだったワディ・ラムを離れ、死海へと車は急ぎます。ノンストップで走り続けて3時間半で死海到着。9月初旬のまっ昼間に死海に浸かってる人はほどんど人はいません(写真左)。
暑い!日焼け怖い!塩分濃くて皮膚がピリピリ痛い!で、紫外線アレルギーの私は10分と海にいられず。プカプカ浮いた証拠写真だけ撮って速攻で退散(写真右)。シャワーの真水で塩分をよく洗い落とさないと、目に入ると死ぬほど痛いです。ご注意。
実はこの死海でヨルダン旅行始まって初めて、すごーく嫌な思いをしました。多くは語りませんが、ここは公衆のビーチ。女性は水着に着替えたらセクハラ野郎どもには気をつけましょう!いますぐ帰りたいとドライバーさんに懇願して、昼食も食べずにアンマンへ引き返しました。
前々からドライバーさんへ希望を出していたのは「ジュラシュ遺跡の後でシャワーを浴びて着替えたい」。遺跡歩きした汗臭い体と服そのままで、午後のドバイ行き飛行機には乗りたくなかったのです。ジュラシュのレストランでの昼食とアンマン市内観光のキャンセルに同意して、ジュラシュからアンマンのホテルに戻ってもらうことになりました。
それに伴いアンマンからジュラシュへの移動は朝早め、遺跡のゲートへ車で到着したのは8時40分。ジュラシュ遺跡は広いとはいえ見渡しが良く、ぐるっと一周すれば元へと戻れる道順。ガイドブックを持っていれば英語ガイドは要りません。ここも一人で周ることにしました。ペトラ遺跡のようにSTWさん作成の遺跡MAPが欲しかったなぁ。
暑いです!風があまり通らない遺跡なので、朝9時過ぎあたりからジリジリの暑さ。無風っていうのが体にこたえます。体感温度はペトラよりジュラシュのほうが高かったかも。遺跡内にトイレも売店ないのでお水必携。平坦な見通しの良い遺跡ゆえに距離感がつかめず、近くに見えても歩くと意外と遠かったりします。一周見学たっぷり1時間半てとこでしょうか。真夏はお昼から入場したら間違いなく熱中行軍。早い時間に入場してホントに良かった~
写真:ジュラシュ遺跡
最後のワガママは「サンダルを買いにスークに連れてって」。
遺跡歩きでドロドロに汚れたスニーカーを履き替えたかったのですが、ラマダン明けの休暇でスークは全部お休み。ドライバーさんが唯一知っていた小さな運動靴店に寄ってもらい、おしゃれなサンダルをGET!ホテルに戻りシャワー・着替え・パッキングを急いですませて、チェックアウト。日本へのお土産をなーんにも買ってなかったので、最後にお土産物屋に寄ってもらって死海グッズ(泥石けん・泥パック・バスソルトがヨルダンは安いんです)を買い込み空港へ。これにて全行程終了!
私のワガママに5日間辛抱強く付き合ってくれた優しいドライバーのワジムさん。それなのに・・・お別れに私の名前入りの砂絵ボトルをプレゼントしてくれました。感激!
訪れる順番とホテルと食事以外は中身を自分で好きにアレンジでき、ドライバーさんと2人だけなので通常ツアーのように時間に縛られることもなく、ONLY ONEのお気楽さ。車は韓国車のセダンでクーラー効いてて乗り心地も良く、快適。海あり、砂漠あり、遺跡あり、治安もいいし人もいい。世界中から観光客が押し寄せる理由がよくわかりました。
女一人旅でこれだけ楽しめるアクティビティもいっぱい。ハマっちゃいました。ヨルダン、ホントに最高でした!!!必ず再訪したいと思います。
STWさん、現地手配のクリエイテイブツアーズさんには、大変お世話になりました。ありがとうございました。